南海なんば駅と直結する大阪高島屋の正面入口前の横断歩道をなんばマルイ側に渡ると、戎橋筋商店街のアーケードがあります。 商店街に入ると、左右にずらりとお店が立ち並んでいます。

アイスキャンデーの名店「北極」はその商店街を入ってすぐの左手、なんばマルイの隣にあります。1945年創業から73年経った現在も、1つ1つ手作りの伝統を受け継ぎ、今では海外からのお客様がお土産で持ち帰るほど大人気です。

お店がある北極ビルが建てられた当初は、1階、2階が喫茶、軽食スペースでした。

難波で2番目に自動ドア、カラーテレビを導入し、常に時代を先取りし、お客様の求めているものを柔軟に取り入れ、常に繁盛させていきました。

そんな愛され続ける名店「北極」をご紹介します。

どんなお店?

大阪人にとってなじみ深いアイスキャンデーの北極は、1945年(昭和20年)に、なんばの戎橋筋で創業。

今年で73年目を迎えます。

「初代・志村秀三さんが、終戦直後で食品販売するお店がほとんどない時に「美味しいものをお客様へ届けたい」「せめて子供や女性にだけでも冷たくて美味しいものを」という想いのもと、当時はとても貴重な砂糖を使ったアイスキャンデーの製造販売を始めました。

1本20円で売り出すと、瞬く間に売れ、店には長蛇の列ができたそうです。

昭和30年から50年代には、和菓子、洋菓子も製造販売し、北極のマスコットキャラクターが描かれた車で、結婚式の引き出物の上用饅を配達していました。 CMも放送していました。

関西の方なら1度は見たことがあるのではないでしょうか。 このCMは、エンジンや農機を取り扱うヤンマー社が提供していた気象情報を伝える「ヤン坊マー坊天気予報」というテレビ番組があり、そのキャラクターをデザインされた方が北極のCMのアニメを作られたそうです。

そんな歴史あるアイスキャンデーの店「北極」。

初代の想いを受け継ぎ、現社長の久保田光恵さんは、アイスキャンデーをより多くの人に知ってもらいたいと、新商品の開発や販路拡大に奔走。

また、大阪府を本拠地とするサッカークラブFC大阪より、同じ大阪というところから、スポンサー契約の依頼があり、2015年の1年間スポンサーに就任。 北極の名を更に広めることになりました。その際、久保田社長がキックオフをされたそうです。

今ではテレビや雑誌など各メディアで取り上げられ、ある番組では、久保田社長ご本人が北極のマスコットキャラクターのきぐるみを着て登場するシーンも放送されました。

そんなユーモアたっぷりの社長の人柄もあいまって、北極は大阪を代表する名店になりました。

そんな北極。 なぜこの名前になったのか、実際に社長本人からいろいろ伺ってきました。

店名の由来は、アイスキャンデーの冷たいイメージから、北極という名前をつけたそうです。

アイスキャンデーの北極のマスコットキャラクターはペンギンです。 けれど、実際にペンギンがいるのは南極大陸で、北極には、ホッキョクグマ(シロクマ)が生息しています。

ペンギンとホッキョクグマ、どちらも冷たいイメージがありますが、当時マスコットキャラクターを設ける企業があまりなかった中でペンギンのほうがよりみなさんに可愛がられるイメージから、マスコットキャラクターがペンギンになったそうです。 名前は、「えびすくん」と「ミナミちゃん」です。

みなさんから名前を募集し、150ほどの公募の中から選ばれました。 決定したポイントは、現社長の久保田さんも同じ名前を考えていたからだそうです。

お店のある大阪市中央区は、平成元年に隣区と統合されるまでは、大阪市南区でした。いつまでも、南区という地名から愛称として親しまれている「ミナミ」、戎橋筋商店街の「えびす」その2つの言葉を残したいという気持ちから、公募にもあったこの名前になりました。

そんな名店のアイスキャンデーを次にご紹介していきます。

アイスキャンデーについて

北極のアイスキャンデーは創業当時から変わらず1つ1つ手づくりで作られています。

創業当時からのミルク、あずき、パインの3種類のほか、ココア、抹茶、イチゴ、オレンジ、さつまいも、ミックスジュースなどの味を販売。

添加物や安定剤は使わず、-24℃で2時間かけてゆっくり凍らせて独特の食感を生みだします。

昔の店舗では地下が工場で、そこでアイスキャンデーを作っていましたが、今は兵庫県三田市に工場を持ち、変わらぬ製法で1日6000本、年間70万本のアイスキャンデーを作っています。

新商品開発にも力を注いでいて、本くずアイス柚子や、くずをつかった水ようかんなどの新商品も続々と出ています。

次に、アイスキャンデーの中でも特におすすめの人気商品と、通しか知らない名スイーツを紹介していきます。

おすすめ商品

アイスキャンデー編

アイスキャンデーに使用されている砂糖は白双糖というザラメを使用し、甘さはありますが、後味がさっぱりしていて喉のベタつきや、喉が渇くということがない、とても食べやすい砂糖が使われています。

あずきキャンデー140円(税込)

素材、製法にこだわり、中でも小豆は、北海道の十勝産小豆を100%使用。

特注の専用窯で豆から炊き上げますが、その時その時の豆の硬さ、温度や季節によっても炊きあがる時間が異なり、熟練の職人さんの感覚によって、ここでしか味わえないあずきキャンデーが作られます。

あずきがしっかり詰まっていて、程よい甘さと食感で満足できる一本です。

温めて溶かし、ぜんざいとして食べるお客様もいるくらい、すっきりした甘さと、豆のコクが味わえます。

ココアキャンデー(140円税込)

ココアキャンデーに使用されているココアは、世界で初めてココアパウダーを作ったといわれる、オランダの食品メーカー、バンホーテンのココアパウダーが使用されています。

純度100%のココアパウダーを使ったアイスキャンデーは、ココアの味が濃厚ですが後味がさっぱりしていてとても食べやすく老若男女問わずおすすめです。

創業から作られているミルクとパインも、定番人気商品です。

なんと、大人の楽しみ方として、ハイボールやワインに浸して食べるという斬新なアイディアもあり、オレンジやパイン いちごなど、フルーティーなものと合わせてお酒とアイスキャンデーの新しい楽しみ方もおすすめです。

隠れた名スイーツ編

デニッシュドーナツ(160円税込)

外はサクサク、中はモチモチの特製デニッシュ生地に、りんご、つぶあん、チョコレートなどを練り込んだ新感覚のドーナツ。

地元大阪を代表する演歌歌手、天童よしみさんもお気に入りで、関西テレビ「よ~いドン!」でも紹介されました。 1つ1つ個包装になっているので、手土産にもぴったりです。

季節限定商品

回転焼き(110円税込)

寒くなる冬の時期には、アイスキャンデーとはまた別のお楽しみも待っています。 秋ごろから春先にかけ売り出されるのが、回転焼きです。

味は4種類。 あずき、カスタード、クリームチーズ、さつまいもです。

ここで使用されているあずきも、アイスキャンデーに使われている北海道十勝産のあずきを使用した自家製の「あん」です。カスタードもクリームチーズも独自のブレンドで作られていて、店頭で焼き上げられています。

ペンギンのイラストが焼印され見た目も可愛く、中身の味も、生地に焼印されているので迷わず食べられる親切さです。

モチモチの生地と、それぞれのあんの味がピッタリで、なんば観光の合間や、お買い物の合間におやつ感覚で食べやすいサイズ。大阪土産にも喜ばれるひと品です。

キャンディー(飴)(486円税込)

お店が70週年の時に記念で作られたのがこのキャンディーです。 味はミルク あずき パインの3種類。

創業から作られているアイスキャンデーの3種類をキャンディーにしました。地釜でじっくり練り上げた自家製のキャンディーです。

オンラインでは買えない、店舗販売のみの商品ですが、今は本店のみ432円(税込)で販売されているので、是非 本店に足を運んでみてはいかがでしょうか。

北極のこだわり

素材や製造方法以外にも、北極の細やかな心配りは行き届きます。

北極は日本で初めて持ち帰り用にドライアイスを使用しました。 その時、箱に詰めたアイスキャンデーの棒に使用されている割り箸が邪魔にならず、ドライアイスを詰められるように、手作業で割り箸を挿す位置を調節しながら斜めに挿して固められています。

それだけではなく、アイスキャンデーの持ち手の棒は抗菌作用のある、奈良県吉野のわりばしで、植林された杉やヒノキの間伐材を使用しています。 1本1本の加工は自社でアイスキャンデーに合うように、面取りから全て手作業で作られています。

アイスキャンデーを通じて「日本の山を元気で美しく」という環境保護にもつなげていきたいという久保田社長の思いも込められています。

また、社会貢献という視点から、濃茶(きな粉付き 248円税込)のアイスキャンデー1本につき10円が日本赤十字を通じて九州北部豪雨災害の義援金として寄付されています。

「三方良し」のこの試みも、ここまで長く愛され続けてきたご恩を、何かの形でお返ししたいという久保田社長の思いで行われています。

店舗詳細情報

店名北極
所在地〒542-0076 大阪市中央区難波3-8-22
電話番号06-6641-3731
営業時間10:00~22:00
定休日年中無休
URLhttp://www.hokkyoku.jp/

1997年にお持帰り専門店になり、現在お持帰りは6本以上は箱に入り、それ以下はウレタンの袋に入れてもらえます。

6本以上の場合は1時間分の保冷剤を無料でつけてもらえ、それ以上は、1時間54円(税込)で保冷剤を追加できます。

6本以下の場合、袋でお持帰りの目安時間は30分ほどになります。(海外であれば、香港7時間 20本の持帰り例があります)

本店以外にも、各地域で催事が行われています。HPからその都度確認が可能です。

通販 ホームページからオンラインでご注文いただけます。

UBEReatも実施

まとめ

いかがでしたでしょうか?

1つ1つ手づくりで丹精込めて作られた北極のアイスキャンデーは、今では世界中の人から愛されています。最先端を取り入れる発想は現社長にも受け継がれ、Uber Eatsも実施。

なんと1本からでも配達可能だそうです。

余談ですが、お店の電話番号に使われている「3731」という数字は「ミナミで1番になる」という意味でつけられたものです。

 

大阪なんばの戎橋筋商店街からスタートした事を、この先もずっと忘れることなく、伝統の味を繋いでいくと話す久保田社長。

ぜひ名店の味をお楽しみください。