大阪・なんばの戎橋筋商店街にある、台湾生タピオカとフルーツティーの専門店「待茶」。2026年8月、そのすぐ隣に、宇治抹茶のドリンクやスイーツを楽しめる抹茶専門店「MACHA」がオープンしました。
「待茶」で評判を集めていた抹茶ドリンクをきっかけに、「抹茶そのもののおいしさと、日本のお茶文化を伝えたい」という思いから生まれた新業態です。それぞれの店ならではのお茶に対するこだわりや、楽しみ方などをオーナーの何さんに伺いました。
台湾茶葉と手作り生タピオカにこだわる「待茶」
茶葉の香りと生タピオカの食感を一杯に

2021年6月に戎橋筋商店街にオープンした「待茶」は、台湾産の茶葉を使ったタピオカドリンクと、新鮮なフルーツを使ったフルーツティーの専門店です。
オーナーの何さんが大切にしているのは、台湾でいう「台湾原味」。流行に合わせて商品の種類を増やすことだけを重視するのではなく、台湾産の茶葉やタピオカ、現地で受け継がれてきた製法を大切にし、台湾本来の味わいを伝えています。
茶葉は主に紅茶、鉄観音ウーロン茶、ジャスミン茶の3種類を使用。紅茶のすっきりとしたコク、鉄観音ウーロン茶の香ばしい余韻、ジャスミン茶の華やかな香りが特徴です。黒糖やミルク、フルーツと組み合わせても、ベースとなる茶葉の風味をしっかり感じられます。

「待茶」の自慢は、台湾産の生タピオカです。すぐに使える加工済みの商品ではなく、生の状態から約1時間かけて丁寧に仕込みます。噛むとしっかりとした弾力がありながら、硬すぎない絶妙な食感に仕上げています。
初めて訪れる人に何さんがおすすめするのは、「沖縄黒糖タピオカミルクティー」。沖縄県産黒糖の深いコクと濃厚なミルク、香り豊かな台湾茶に、もちもちの生タピオカを合わせた一杯です。それぞれの素材が調和し、満足感がありながらも最後まで飲み飽きないおいしさが魅力です。

もう一つの看板メニューが、フルーツティー。中でもイチオシの「グアバティー」は、上品な甘さとほのかな酸味が特徴。トロピカルな風味とすっきりとした後味で、気分をリフレッシュしたいときにもぴったりです。タピオカを加えて楽しむのもおすすめです。
店名「待茶」に込められた2つの「待つ」

「待茶」という名前には、何さんが大切にする2つの「待つ」という意味が込められています。
一つは、待ち合わせ場所として親しまれる店になりたいという願いです。「ドリンクを買う場所としてだけではなく、人と人が出会うときの目印になりたい。以前、お客様が電話で『551蓬莱の隣にあるタピオカ屋さんで待っているよ』と話されていたことがありました。いつか『戎橋筋商店街の待茶の前で待っているよ』と言ってもらえるくらい、皆さんに覚えてもらえる店になれたらうれしいですね。」
もう一つは、「商品が出来上がるまでの時間にも価値を感じてほしい」という思いです。注文から提供までの速さだけを優先するのではなく、少し待つからこそ「待ってよかった」と思える一杯を届けたい。そのために素材を厳選し、昔ながらの製法を大切にしながら、丁寧に仕上げています。
注文ごとに宇治抹茶を点てる専門店「MACHA」
人気の抹茶ドリンクから生まれた新業態

「待茶」で以前から人気を集めていたのが、タピオカ入りの黒糖抹茶ミルクティーや抹茶ラテです。日本人だけでなく、外国人観光客からも多くの注文が寄せられていました。
その反響を受け、何さんは「抹茶を数あるメニューの一つとして提供するのではなく、抹茶そのものと向き合い、そのおいしさを伝える店を作りたい」と考えるようになったといいます。
「台湾のお茶文化と日本の抹茶文化は、一見すると違うようですが、どちらにも『お茶を大切にする』という共通点があります。『待茶』では台湾本来の味を、『MACHA』では宇治抹茶の持ち味を。それぞれの良さをお届けしたいと思っています。」こうした思いから、2026年8月に誕生したのが、宇治抹茶専門店「MACHA」です。

使用するのは、「待茶」の抹茶ドリンクよりも、さらにグレードの高い宇治抹茶。ミルクなどと合わせても抹茶の存在感が失われず、豊かな香りと風味を感じられるものを厳選しています。

最大のこだわりは、抹茶を作り置きせず、注文を受けてから一杯ずつ点てることです。鉄瓶から湯を汲み、宇治抹茶を入れた器に注いで、茶筅で丁寧に点てます。こうすることで口当たりがなめらかになり、抹茶ならではの香りやほろ苦さ、奥深い風味が引き立ちます。

店内にはカウンターが設けられており、ドリンクが出来上がるまでの様子を間近で見ることができます。抹茶を点てる所作や、その場に漂う香りも楽しんでほしい。ここにも、「待つ時間を価値あるものにしたい」という「待茶」から続く思いが息づいています。
おすすめは宇治抹茶ラテと5種類のいちご大福

「MACHA」でまず味わってほしいのが、「宇治抹茶ラテ」です。宇治抹茶にミルクを合わせた、シンプルな一杯。ミルクのまろやかさの中に、抹茶の豊かな香りと心地よいほろ苦さがしっかり感じられます。
甘さは0%、50%、70%、100%の4段階から選択可能。抹茶本来の風味を楽しみたい人は甘さ控えめに、甘い抹茶ラテが好きな人は70%や100%にするなど、好みに合わせて調整できます。
ほかにも、「宇治抹茶フローズン」「宇治抹茶チョコレート」「抹茶イチゴラテ」など、アレンジドリンクも充実。ミルクや果実、チョコレートの甘みが加わることで、普段あまり抹茶を飲まない人にも親しみやすいメニューが揃っています。
ドリンクと一緒に楽しみたいのが、みずみずしいイチゴを包んだ「いちご大福」です。こしあん、粒あん、マンゴー、チョコ、抹茶の5種類を用意。もちもちと弾力のある生地は食べ応えがあり、中に包まれたイチゴのみずみずしさと甘酸っぱさをいっそう際立たせます。餡の甘みと果実の爽やかさが重なり、一つでも満足感の高い仕上がりです。
自宅でも楽しめる宇治抹茶の商品も販売


店内では、茶こし付きの宇治抹茶缶や、振るだけで抹茶を作れるシェイカー、家庭で気軽に茶道を体験できるセットも販売しています。さらに、高級宇治抹茶の缶や抹茶碗など、本格的に楽しみたい人向けの商品も並んでいます。
お店で点てたての一杯を味わうだけでなく、自宅でも抹茶に親しんでもらいたい。「MACHA」は、そんな新しいお茶との出会いも提案しています。
隣り合う2店舗で楽しむ、台湾茶と日本の抹茶文化


何さんが「MACHA」の出店場所に選んだのは、別の街でも、商店街の離れた場所でもなく、「待茶」のすぐ隣でした。「戎橋筋商店街は、地元の買い物客から国内外の観光客まで、さまざまな方が歩く場所です。台湾茶に興味を持ってくださる方にも、日本の抹茶を味わいたい方にも、気軽に立ち寄っていただけると思いました。」
「待茶」は、台湾茶と生タピオカ、フルーツの魅力を伝える店。一方の「MACHA」は、宇治抹茶の香りや風味に加え、茶筅で点てる所作にも触れられる専門店。それぞれの個性を生かしながら、隣り合うことで互いの魅力を引き立てています。
今まで「待茶」で抹茶ドリンクを注文していた人には、宇治抹茶の奥深さを知るきっかけに。「MACHA」を目当てに訪れた人には、台湾茶や生タピオカに興味を持ってもらう入り口になります。
台湾茶と宇治抹茶、それぞれの専門店が並ぶからこそ生まれる、新しいお茶との出会い。なんばでの待ち合わせや買い物の合間に、2店舗それぞれのこだわりが詰まった一杯を味わってみてはいかがでしょうか。
店舗情報
店名/待茶 難波店
住所/大阪市中央区難波3-7-25
営業時間/10:00~22:30
定休日/なし
電話番号/080-3796-8068
店名/MACHA 難波店
住所/大阪市中央区難波3-7-1
営業時間/ 10:00~22:30
定休日/なし
電話番号/080-3828-0699


フリーランスのエディター&ライター。なんばの劇場に足繁く通うお笑い好き。美味しいものに目がなく、雑誌やテレビでおすすめグルメやスイーツを紹介することも。
