「七月大歌舞伎」に出演する歌舞伎俳優と共に「船乗り込み」を体験してきました!

本格的な夏の訪れを告げる風物詩「船乗り込み」。2025年は7月1日(火)に開催され、大阪松竹座で開催中の「七月大歌舞伎」に出演する尾上菊五郎さんなど19人の歌舞伎俳優が参加。戎橋のたもとでは大勢の歌舞伎ファンが出迎えました。

この様子をテレビなどで見た方も多いと思いますが、船がどこから出発しているのか、どんな風に道頓堀川にたどり着くのか知っていますか?今回、実際に船に乗ることが叶った歌舞伎好きライターがリポートします!

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本町橋でオープン二ングセレモニーを開催

「船乗り込み」に用いられる船は9艘。関係者や公募で選ばれた方など約200名が乗船します。乗船者は本町橋船着場に集合するのですが、こちらではオープニングセレモニーも開催されるとあって、マスコミや熱心な歌舞伎ファンがすでにたくさん駆けつけていて、とても賑やかな雰囲気に。

乗船者は受付を済ませ、うちわや手ぬぐいをいただき、決められた番号の船に乗り込みます。そして、しばし船上待機・・・。

船着場に設けられたステージに八代目尾上菊五郎さんと六代目尾上菊之助さんが登場すると大きな拍手が。後ろを振り返り、乗船客にも手を振ってくれる菊五郎さん。ファンサービスもさすがです。

大阪の公演は初めてだという菊之助さんの「大阪にはおいしいものがたくさんあるので、いっぱい食べてがんばります」という言葉に、乗客から「なんてかわいらしい」と声が漏れます。

セレモニーでは、人間国宝で人形浄瑠璃文楽座の人形遣い・桐竹勘十郎さんによる「三番叟」が披露され、花束贈呈も行われました。その後、俳優全員がそれぞれの船に乗り込み、いざ出発!橋の上から船を見守る人々から「音羽屋!」の掛け声や拍手が沸き起こり、俳優たちは手を振って歓声に応え、実に華やかな船出で水都・大阪にふさわしいイベントだなぁと改めて実感しました。

クラッカーに紙吹雪。歓迎ぶりに感動!

船は軽妙なお囃子を響かせながら、東梅堀川をゆっくり進んで道頓堀川へと向かいます。その距離、約2.5km。途中、いくつかの橋を通るのですが、そこにも観客の方がいらして、ある女子小学生が「(橋に引っかからないように)旗、気をつけてねー」と声をかけると片岡孝太郎さんが手を振りながら「水分とってねー!」と応える場面もあって、なんだかほっこり。舞台とは違うリラックスした顔が拝見できるのも、嬉しいですね。

戎橋が近づくにつれ、お囃子のボリュームが大きくなって(テープではなく、船の上で演奏しておられるのがすごい!)、船から見える景色も賑やかになり、橋や川岸の観客の数も一気に増えていきます。

菊五郎さんたちが乗った船が到着すると、クラッカーの音と盛大な拍手が鳴り響くと共に、大量の紙吹雪が!真っ青な空にキラキラと舞い上がる紙吹雪の美しいこと!なんばの街全体で「七月大歌舞伎」と八代目尾上菊五郎さん、六代目尾上菊之助さんの襲名をお祝いしてくれているのがとてもうれしく、感動しました。

水都・大阪の魅力を感じられた「船乗り込み」

船の上での口上が終わり、次は大阪松竹座の前で式典へ。当然ながら、こちらにも多くの人が駆けつけていて、すごい人だかり。密集しているので汗だくになりながら19名の歌舞伎俳優たちが挨拶されるのを見学。

まずは菊五郎さんが「菊五郎というと、江戸の役者のイメージがおありになるかと思いますけれども、初代、二代目は関西で生まれ、江戸で活躍し、大阪で没しております。大阪に来させていただいたおりにはいつも初代、二代目さんのお墓参りをしているのですが、その意味でもこの「七月大歌舞伎」には初代、二代目に顔向けができるよう、音羽屋にゆかりのある華やかな演目を選ばせていただきました」と意気込みを語りました。

最後は片岡仁左衛門さんが登場し、「みなさまのお力で千穐楽まで大入りが叶いますよう、ご後援をよろしくお願いいたします」。さすが人間国宝、にこやかに語るだけでもオーラがすごくて、思わず見惚れてしまうほど。最後は、世界平和や公演の無事を祈念した恒例の大阪締めで終了。

東西の人気歌舞伎俳優さんたちを近くで見ることができる「船乗り込み」。特に戎橋付近の川岸の歓迎ぶりはすごく、歌舞伎ファンだけでなく、偶然居合わせた観光客の方、インバウンドの方も手を振り、声を出して歓迎してくれているのを感じ、自分なんて一般人なのに思わず「ありがとう!」手を振り返したくなりました。それにしても、暑い中でも笑顔を絶やさず、涼やかな佇まいの歌舞伎俳優さんたちのプロ意識の高さときたら・・・!改めて歌舞伎が好きになりました。大阪らしい賑やかで風情のある「船乗り込み」、これからも夏の名物行事としてずっと続きますように!

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この記事を書いた人

フリーランスのエディター&ライター。なんばの劇場に足繁く通うお笑い好き。美味しいものに目がなく、雑誌やテレビでおすすめグルメやスイーツを紹介することも。

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