新聞や週刊誌の記事にも取り上げられた、大阪・なんばが誇るギャラリー「南海ホークスメモリアルギャラリー」。
なんばエリアで人気の商業施設「なんばパークス」の9階にあるこのギャラリーが、2021年2月にリニューアルを果たしました。
なにが変わり、どんなことが勉強できるようになったのか…。
今記事は、「南海ホークスメモリアルギャラリー」についてご紹介します。

南海ホークスメモリアルギャラリーとは

南海ホークスギャラリー 外観

その名の通り、1988年まで存在していたプロ野球チーム・南海ホークスについて知ることができるギャラリーです。オープンは2007年(平成19年)。大阪球場跡地に開業したなんばエリアで人気の複合商業施設「なんばパークス」全館開業に合わせ常設展示施設としてオープンし、南海ホークスで活躍した選手を映像やパネルで紹介するほか、ユニホームやバットなども展示しています。

南海ホークスギャラリー 展示

さて、今回リニューアルを果たしたことでなにが変わったのかというと、ある偉大な野球人の足跡が加わりました。それがノムさんの愛称で知られ、ID野球の生みの親でもある野村克也さんです。

南海ホークスギャラリー 野村さんユニホーム

なんばを賑わせ、一時代を築いた南海ホークス

その前に、南海ホークスについてのご紹介。
現在、日本プロ野球における「ホークス」は福岡ソフトバンクホークス。工藤公康監督が率い、筆者の大好きな和田毅(早稲田→福岡ダイエーホークス→オリオールズ→カブス→現在)も所属するチームですが、その前身がダイエー、さらにそれ以前が大阪を拠点とする球団・南海ホークスだったのです。

1938年に南海電鉄を親会社とする「南海軍」が大阪で結成され、その後太平洋戦争によるプロ野球の中断と再開の期間にいくつかチーム名も変わり、1947年に南海ホークスとなりました。
1950年からはパシフィックリーグに在籍し、12度のリーグ優勝と2度の日本一に輝く名門球団として君臨したのです。
こうした歴史もひと目でわかるパネルが「南海ホークスメモリアルギャラリー」では展示されています。

南海ホークスギャラリー

なぜリニューアル? なぜノムさんはいなかったの?

1952年に南海の監督を解任されて以来、球団とのさまざまな事情が絡み合い、野村さんの資料は展示されていませんでした。
戦後初の三冠王、プレイングマネージャーとしても活躍し、球団に貢献した選手の資料が展示されていなかったことを残念に思っていたファンの方も多いのではないでしょうか。

2020年11月から、現役時代一緒にプレーしていた江本孟紀さんが今回のプロジェクトの発起人となりクラウドファンディング(CF)でリニューアルの資金を募っていました。このCFの資金によってリニューアルが行われたのです。

南海ホークスギャラリー 野村さんユニホーム

野球の歴史に加え、CFの歴史も変えた。

展示パネルは全面リニューアルされ、野村さんが加わりました。さらには野村さんゆかりの品を展示する予定のところを、支援金が目標額を上回ったことから外観も併せてリニューアル。この外観は、展示品を紫外線などから守れるようにUV加工になっています。

南海ホークスギャラリー 外観

新たな目玉として「野村克也 青春のホームベース」「栄光の南海ホークス」「大阪球場ヒストリー」といった5つの映像作品も館内放送用として追加されました。この映像が3分程度にまとめられていて秀逸です。なるほどなぁと野球に詳しくなくても面白い資料作品になっています。

ところで、今回のCF。実は業界でも非常に話題を呼びました。というのも、CF自体は30代までの若い世代の方に馴染みのあることで、南海ホークスを愛していた、もしくは知っているという世代が行うのは難しいのではないかと思われていました。ところが、蓋を開けてみればこれまでの主要な層とは異なる世代が積極的に参加し、CFの価値観をひっくり返してしまったのです。
野球の価値観を変えた野村克也が、CFの歴史までをも変えてしまったのですね。
さすがノムさん。

ギャラリーの見どころ

小話がたくさんあるギャラリーは、
屋上庭園への入り口となる9階のエレベーターホールの1角にあります。
展示数も多すぎることなく、かといって少なすぎることもない。
サンケイスポーツ監修のパネルのキャプションも秀逸で、思わず読み込んでしまうので多すぎると時間が足りなくなってしまいます。8階フロアの映画待ち、飲食店の空席待ちの間にふらりと立ち寄って鑑賞するのにちょうど良いですよ。

見どころといえば、野村さんに加えて新たに3選手が加わっています。
柏原純一さんに黒田正宏さん、そしてなぜ注目されていないんだ! という意見も多い江夏豊さん。
キャプションには「伝説の左腕」とまで表現されているのに、これまで紹介されていませんでした。
南海ホークスギャラリー

そしてこういう職業もあるのかと勉強にもなるプレートにも注目を。
CF支援者の名入プレートが飾られていますが、これは当時の大阪球場で実際にスコアボードを書かれていた筆耕さんによるもの。味のある字に見入ってしまいます。

南海ホークスギャラリー
筆耕とは?

筆を使って文字を書くことによって報酬を得ることを言います。
賞状や式辞、大きなものだと看板など、文字を書くプロです。

同じく小話になってしまいますが、「なんばパークス」2階には大阪球場を思い出すホームプレートとピッチャープレートが埋め込まれています。
南海ホークスギャラリー ホームベース

さらに3選手の手形プレートも展示。手形は同じ9階フロアの公園内にあるのでぜひ探してみてください。

大阪球場にゆかりのある人として、毎年コンサートを行っていた西城秀樹さんの手形もあります。
こちらも見つけられるとテンションがあがりますので、合わせて探してみてくださいね。

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施設詳細

施設名/南海ホークスメモリアルギャラリー
住所/大阪市浪速区難波中2-10-70 なんばパークス9階
開館時間/10:00〜21:00
料金/入場無料
公式サイト/なんばパークス公式サイト
お問い合わせ/06-6644-7233(南海電鉄 グレーターなんば創造部)

まとめ

「南海ホークスメモリアルギャラリー」にはじめて訪れましたが、かつてなんばで一時代を築いた球団の偉大な歴史をみていると、もっと大きな施設でもいいのではないかと思うほどでした。
けれど、このサイズが本当に良いんです。じっくり見られます。オープン直後、ひとりのファンの方が来られゆっくりと鑑賞している場面にも遭遇しました。
そして選手紹介の文章が面白いんです。展示品もアンダーシャツやソックスといった渋いセレクト。
収蔵品は入れ替わる予定で、今後はイベントも開催したいとのこと。
「なんばパークス」に用事があるならば、ぜひ訪れてほしいスポットです。