大阪ミナミエリアには、カニの巨大看板やくいだおれ人形で有名な道頓堀があります。
たこ焼きやラーメンなどこなもんグルメのお店が多く、まさに食い倒れの街!といった雰囲気ですが、実は、道頓堀は江戸時代より劇場都市として栄えた文化芸術の街でもあります。

そんな道頓堀に2019年3月30日(土)、劇場都市・道頓堀400年の歴史を伝える体験型のミュージアム「道頓堀ミュージアム並木座」がオープン。
この記事では、できたてほやほやの新スポット「道頓堀ミュージアム並木座」でどんな体験ができるのか?料金やアクセスなどご紹介します。

下記の見出しからリンクしていますので、お急ぎの方はご活用ください。

道頓堀ミュージアム並木座とは?

「道頓堀ミュージアム並木座」とは、歌舞伎や文楽といった芸術を育んだ、芝居街・道頓堀の歴史を伝える博物館です。

屋号の「並木座」というのは、世界に広まった廻り舞台やセリを歌舞伎のために考案・活用した並木正三(なみきしょうざ)という人物からつけられたもの。

あとでご紹介しますが「道頓堀ミュージアム並木座」では、そんな並木正三が考案した回り舞台に乗る体験などができ、知的体験を通して芝居街・道頓堀の歴史に触れることができます。

廻り舞台とは?

舞台の中央を大きく丸く切り取り、その部分を回転させる舞台装置です。
観客の目の前で場面転換を可能にした画期的な発明で、歌舞伎独特の舞台装置ですが、明治以降には海外の劇場にも取り入れられるようになったそうです。

アメリカ随一の歌劇場「メトロポリタン歌劇場」にも廻り舞台の装置があります。

現在は舞台下に電動の装置などがありますが、昔は舞台下に「奈落(ならく)」という地下があり、人力で舞台を回していました。

セリとは?

舞台の床の一部をくりぬき、その部分を上下に動かすことのできる舞台装置です。
歌舞伎の劇場では、大小さまざまな規模のセリがあり、舞台美術など大道具全体を上下させる大ゼリや、登場人物を上下させる小ゼリなど、舞台によって使い分けます。

では、次に実際に内部がどのようになっているのかご紹介します。
展示の解説については、ネタバレしていませんので、安心してご覧ください。

手持ちのスマートフォンが音声ガイドに変身

まず入る前に、チケット売り場の横でQRコードを読み込みます。

館内用のフリーwi-fiと音声ガイドの2種類を読み取れば準備万端。
木製の扉の向こうへタイムトリップです。

※スマートフォンを持っていない方でもじゅうぶんに楽しめるよう、音声ガイドの内容を要約したパネルが展示されています。

江戸時代の芝居小屋のような館内

館内は江戸時代の芝居小屋をイメージしたつくりになっています。

入り口を入ると、目の前にパネルがあります。
音声ガイドをスタートさせると解説がはじまります。

ちなみに並木座を案内してくれるのは、文楽人形の「文七」くん。
かれこれ400年ほど生きている物知りさんです。

壁面のパネルはからくり人形、人形浄瑠璃、歌舞伎の歴史や、並木正三による舞台装置の考案など、クイズを交えながら楽しく学ぶことができます。

廻り舞台に乗って役者気分を味わう体験

舞台中央には、並木正三が考案・活用した廻り舞台があり、実際に体験することができます。

廻り舞台には、パネルがあり、実際に乗って役者気分を味わいながら写真撮影ができます。かつらなどの小道具もおいているので、かなり本格的に体験ができます。

舞台に乗れるのは3人。
舞台横にある鏡で身だしなみをチェックしたあと、スタッフさんによって舞台が回転します。

真正面を向いたときは、シャッターチャンスです。

並木座の仕掛人、山根エンタープライズ株式会社の山根さんによると、それぞれパネルには写真撮影のポイントがあるそうで、男のパネルは少し首を上向きにしたり、女のパネルは体を少し傾けたりするのがおすすめなのだとか。
※実際にやっていただきました。

このほか、近隣劇場の案内や名所旧跡スポットの案内など、芝居街としての道頓堀の歴史や現在の様子を楽しく学ぶことができます。

並木座とあわせて訪れたい!周辺のおすすめスポット

法善寺横丁

繁華街のど真ん中にありながら、老舗の飲食店が並び、なにわ情緒ただよう横丁。
入口の看板には、西は喜劇王・藤山寛美、東は3代目桂春団治の直筆の書が書かれています。
ちなみに並木正三の墓所は法善寺なのだそうです。
墓所は現在施錠されていて見ることはできません。

道頓堀ZAZA BOX

中座くいだおれビルの地下1階にある小劇場。
道頓堀のグルメを擬人化した最新プロジェクションマッピングを使用したミュージカル「GOTTA」がロングラン公演中。
関連記事:新感覚!観客体感型フードミュージカル「GOTTA」を徹底紹介

浮世小路

大正ロマン、昭和レトロな雰囲気が楽しめる路地ミュージアム。
うどんで有名な道頓堀今井の全身である今井楽器店の看板や、昔の道頓堀周辺のイラストなどが展示されています。当たると評判のおみくじもあるので、ぜひ記念に引いてみてください。

道頓堀今井

昭和21年創業。大阪を代表する老舗のうどん店です。
北海道産の真昆布をつかった、出汁文化の大阪ならではの、うどんが人気です。
うどん以外にも、知る人ぞ知る炊き込みご飯やそばなども絶品です。

芝居街・道頓堀の歴史

江戸時代の大坂は幕府直轄の領地でした。
当時、市街地を拡張する政策がとられ、道頓堀エリアのまちづくりが始まったそうです。
1619年に安井九兵衛(やすいきゅうべえ)という人が大阪の町役人を束ねる惣年寄(そうとしより)という役目に就くと、1626年頃に芝居小屋を道頓堀に移転させます。

これがきっかけとなり、道頓堀は芝居街へと発展していきました。

公認された歌舞伎や義太夫(現在の人形浄瑠璃)、見世物小屋が次々と建ち、さらに芝居の切符や食事処など観劇に来た人々をもてなす芝居茶屋が周辺に軒を連ね、繁華街としての形がつくられていきました。

中座、角座、などの劇場がオープンし、歌舞伎がブームとなっていくのと同時に、人形浄瑠璃の竹本座や豊竹座も、続々とオープンしていきます。

日本最大の劇作家とも呼ばれる近松門左衛門(ちかまつもんざえもん)は、「曽根崎心中」「冥土の飛脚」など、今でも演じられている歌舞伎の脚本を30編以上、浄瑠璃を100編以上も書き、そのほとんどは道頓堀の竹本座などで公演されたそうです。

この竹本座では、他にも「義経千本桜」「仮名手本忠臣蔵」などの名作が多数生み出され、歌舞伎などの伝統芸能に多大な影響を与えたといわれています。

参考:道頓堀商店会公式ホームページ

道頓堀五座とは

道頓堀にはさまざまな芝居小屋がありましたが、特に大きな劇場は五座と呼ばれ、「弁天座」「朝日座」「角座」「中座」「竹本座(浪花座)」があり、アメリカのブロードウェイのように劇場や芸人が集まる演芸・演劇の聖地でした。

現在では中座や竹本座など、閉鎖された劇場もありますが、相変わらずミナミエリアには再開された角座やなんばグランド花月、大阪松竹座、国立文楽劇場などがあり、多くの観客でにぎわっています。

施設詳細情報

施設名/道頓堀ミュージアム並木座
住所/〒542-0071
大阪府大阪市中央区道頓堀1-1-6 Y’sピア道頓堀 並木座ビル1階
電話番号/06-6575-7519
メール:office@yamane-e.com
開館時間/10:30~18:30
※見学の所要時間は入館から最低20分程度です。
入館料(税込)
大人:600円、子ども(小学生以下):300円
定休日:年中無休
ただし、展示機器のメンテナンス・補修のため臨時休業する場合があります。
公式ホームページ「道頓堀ミュージアム並木座」

アクセス

大阪メトロ、近鉄(阪神直通)、日本橋駅から徒歩2分。
大阪メトロ、近鉄(阪神直通)、なんば駅から徒歩5分。
南海難波駅から徒歩10分。

まとめ

今では世界中の劇場で使われている廻り舞台やセリといった舞台装置は、実は大阪・道頓堀が発祥の地でした。
なかなか地元大阪府民も知らない、この誇れる歴史を実際に体験できる「道頓堀ミュージアム並木座」はかなり貴重なスポットです。

ぜひミナミエリアの新スポットをチェックしてみてくださいね。

「道頓堀ミュージアム 並木座」もプログラム参加している戎橋筋商店街の春の体験博2019はこちらから。