なんばエリアに数多くある商店街の中でも、なんば中心部に位置する戎橋筋商店街(高島屋大阪店からTSUTAYA EBISUBASHI間の約370メートル)の歴史は古く、十日戎で有名な今宮戎神社の参道として、江戸時代初期には現在の商店街の原型が形成されました。そして、今日に至るまでその賑わいは続いており、老舗も含め現在も約100店近いお店が立ち並びます。

戎橋筋商店街では、例年春と秋に、周辺地域の商いやまちの魅力を、平素できない体験を通じて知っていただき、また家族や知人との交流を楽しんでいただくことでなんばエリアのファンづくりにつなげる目的の体験型イベント「体験博」を開催しています。

この記事では、体験博の中でも毎回人気のプログラム「丹青堂六代目直伝・オリジナル篆刻」をご紹介します。
体験内容や会場の様子はもちろん、実際に参加された方の感想を交えながらご紹介していますので、体験博や篆刻づくりにご興味のある方は、ぜひ最後までご覧ください。

※消毒、換気、ソーシャルディスタンスの確保等、新型コロナウイルス感染症対策をしっかりと講じた上で、イベントを実施しています。

どんなプログラムなの?

秋の体験博2020 篆刻

このプログラムでは、書画材や和趣品を取り扱う江戸時代から続く老舗「丹青堂」の六代目が講師となり、篆書を用いて自身のお名前の篆刻を作っていただきます。
はじめに、漢字の歴史話を通じ、漢字の様々な書体をレクチャーします。その後、篆書体(てんしょたい)で書かれた自分の名前の紙を用いて、印刀で石に篆刻を彫ります。
完成した、世界にたった1つのオリジナル・マイハンコはお持ち帰りすることができます。ものづくりに向き合う時間の豊かさが楽しめるとあって、毎回好評のプログラムです。

篆刻とは?
漢字には楷書、草書、行書、隷書などさまざまな書体があります。そのなかのひとつに篆書という書体があり、この篆書を使って印章(=はんこ)を作ることを篆刻といいます。
篆刻は、日常生活で使用するハンコや実印などとは用途が異なり、主に書道作品や日本画のサイン(落款)、趣味の絵手紙や年賀状のアクセント等として使われています。今回は氏名印を作成する為、白文(押印したときに文字が白くなる)を作成します。

丹青堂とは?講師はどんな方?

戎橋筋商店街の体験博の魅力のひとつは、なんといっても「551蓬莱」「大寅蒲鉾」など全国的にも有名な老舗の店主らから直接手ほどきを受け、これまでの長い歴史のなかで培われてきたお店の技を体験して学べることです。

秋の体験博2020 篆刻

丹青堂六代目 堀六人氏

今回ご紹介している「オリジナル篆刻」も、戎橋筋商店街のなかに本店を構え、書画材や和趣品を取り扱い一流の書家や画家に愛され続ける老舗「丹青堂」の六代目が講師となり、参加者に直伝する講座です。

プログラムの様子

今回は万全の態勢でコロナ感染症対策を整えてスタート。
会場の担当者はフェイスガードを着用し、会場で使用する器材や備品の消毒を徹底します。また参加者のみなさんは開始前の検温や手洗い等ご協力いただきます。

秋の体験博2020 篆刻

定刻通りに講座がスタート。まず、漢字の歴史話を通じて漢字の様々な書体についての説明から始まります。
参加者は、そのなかでも特に今回使用する篆書体についての理解を深めていきます。

秋の体験博2020 篆刻 秋の体験博2020 篆刻

書体への知識がついたところで、いよいよ実践に移っていきます。
篆書体(てんしょたい)で書かれた自分の名前の紙を用いて、印刀で石に篆刻を彫ります。
今回は寿山石(じゅざんせき)という中国産のやわらかい石を使用します。
見本として篆書で用意された自分の名前を紙に写すところからスタート。
配列のポイント等、講師からアドバイスをもらいながら進めていきます。

秋の体験博2020 篆刻

鉛筆で下書きをし、上からサインペンで下書きした線をなぞったら、
次の行程で石への転写を容易にするため、トナーカートリッジインクを用いたコピーをします。

秋の体験博2020 篆刻

コピーした下書きの文字面を石に密着させ、外側からマジックインキを塗ると、石に文字が転写できるので、その線に沿って印刀で彫り進めます。コピーのトナーカートリッジインキが転写された黒い部分を彫ると、その部分が押印の時に紙にうつらない部分となり、白文の刻印が出来上がります。

秋の体験博2020 篆刻

参加者のみなさんは真剣に石と向き合い、集中して彫っていらっしゃいました。
はじめての方でもわかりやすく手ほどきを受けることができ、「3文字の配列をどのようにしたらいいでしょうか?」「もっと彫った方がいいですか?」「失敗した場合はどのように直せばいいでしょうか?」など、わからないことを気軽に質問できます。

秋の体験博2020 篆刻

彫り終わると印肉にしっかりと押し付けて押印します。

秋の体験博2020 篆刻

完成した世界に1つのオリジナル・マイハンコの出来栄えに、参加者の皆さんはとても満足そうでした。
また、篆刻づくりに使用した印刀は持ち帰ることができるので、講座終了後にご自宅でもお好みに合わせた調整をすることができます。

参加者の感想

消しゴムハンコを作ったことがあったので、今度は石のオリジナル・マイハンコを作ってみたくて応募しました。今回頂いた印刀で家族の分も作ってあげたいと思います。

自身が珍しい名前なので、なかなか通常取り扱われている印鑑の中では見つけられず、このイベントを通じて自身の名前のオリジナルハンコを作ってみたくて応募しました。3回目の応募で当選し、自作の篆刻を作れて本当にうれしいです。今年の年賀状をつくるときにぜひ押印してみたいです。

これまでは自分の書道の作品には他人に作ってもらっていた篆刻を押印していましたが、これからは自作の篆刻を押印できるため、作品に対する気持ちの込め方が変わりそうで、今後の作品作りが楽しみになりました。

プログラム協力店舗のご紹介

店名/丹青堂 戎橋本店
住所/大阪市中央区難波 1-6-12
営業時間/10:00~19:00
定休日/毎月第一水曜日(年末年始は変動)
電話番号/06-6211-0721
0120-610-805 (フリーダイヤル)
公式ホームページ

まとめ

このプログラムでは、普段目にしている漢字の歴史や書体について知識を深めることができ、そして篆書体で自分の名前を石に彫った、世界でたった1つのオリジナル篆刻を作ることができます。オリジナル篆刻は、年賀状をつくるときなど、今後のみなさまの生活のどこかでワンポイントとして活かすこともできます。漢字の書体や篆刻について興味を持たれた方は、ぜひ、次回の体験博にご応募してみてくださいね。