【春の体験博2017レポート】テンコクで作る私の印

篆書の下書きから、印づくりがスタート。

篆刻は「印鑑を彫ること」と思われているでしょうが、篆刻の篆が書体のひとつと言うことをご存知でしょうか。漢字には楷書、草書、行書、隷書などさまざまな書体があります。その中に印鑑などによく使われる篆書という書体があり、これを印に彫ることを篆刻と言います。

と、こんなレクチャーから始まった篆刻体験。講師は江戸時代から画家や書道家に愛されてきた「丹青堂」の六代目・堀六人(ほりりくと)さんです。

印に関する講義の後はさっそく篆刻を開始。最初は、見本として篆書で用意された参加者の名前を紙に写すところからです。鉛筆で下書きをし、上からサインペンで線をなぞったら、それをコピーします。コピーした文字面を石に密着させ、外側からマジックインキを塗ると、石に文字が転写できるので、その線に沿って印刀で彫り進めます。今回用意されていたのは寿(じゅ)山石(ざんせき)という中国の天然石。柔らかく彫りやすいので初心者にはピッタリ。

集中して少しずつ慎重に。仕上がりに感動。

彫りはじめるとみなさん真剣そのもので、時折「アッ!」とか「むずかしい」などの声が上がる中、早い人は40分ほどで作業完了。印泥をトントンと付けて捺してみると・・・おおっ!白い文字がくっきりと浮かび上がり、いい感じ♪

参加者は互いの作品を見せ合いながら、褒めたり、反省したり楽しそう。

「難しいけど楽しかった。要領がわったので家でも練習します」

「ちぎり絵の色紙に捺したいと思ったんですが・・・」

「絵手紙に捺します」「暑中見舞いや年賀状に使います」などなど、その出来ばえにまんざらでもない様子。

奥の深い篆刻の世界をちょっぴり垣間見ることができ、作品と印刀まで持ち帰れる篆刻体験。次回はぜひあなたもチャレンジしてください。(たけ 埜子)

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