なんばエリアには数多くの商店街があり、そのなかでもなんばの中心部に位置する戎橋筋商店街(髙島屋大阪店からTSUTAYA EBISUBASHI間の約370メートル)は、歴史は古く、十日戎で有名な今宮戎神社の参道として江戸時代に形成されました。今日でもその賑わいは変わらず、約100店舗近いお店が軒を連ね、古くからのお店もたくさん残る歴史ある商店街です。
そんな商店街では、例年春と秋に、周辺地域の商いやまちの魅力を普段できない体験を通じて知っていただき、また家族や知人との交流を楽しんでいただくことでなんばエリアのファンづくりにつなげる目的の体験型イベント「体験博」を開催しています。
この記事では、体験博のなかでも毎回人気のプログラム「ミナミ路地裏のお店チェック&ランチツアー」をご紹介します。
体験内容や様子はもちろん、実際に参加された方の感想を交えながらご紹介していますので、体験博が気になっている方はぜひ最後までご覧ください。
※消毒、換気、ソーシャルディスタンスの確保等、新型コロナウイルス感染症対策をしっかりと講じた上で、イベントを実施しています。
どんなプログラムなの?
グルメ雑誌やネット検索でなんば界隈のオススメ店を調べてみたけどイマイチよくわからない、そんな方に向けてミナミの街を知り尽くした案内人と戎橋筋商店街のスタッフが同行してなんば界隈をご案内します。このランチツアーは体験博の中でもとても人気のプログラムということもあり、今年も定員7名を大きく上回るご応募がありました。
道中では安くて美味しい立ち飲み屋さんから見つけにくい穴場スポット、伝統の味を受け継ぐ老舗から有名店といった話題のスポットを紹介、ツアー最後は大阪ミナミを代表する老舗の洋食店「はり重グリル」でランチという盛りだくさんな内容です。
ガイドについて
今回のツアーガイドは、戎橋筋商店街の理事も務めるなんばマルイ副店長の田中さんが参加者の皆さんをディープなミナミの世界にご案内します。
なんばマルイ前から出発
ミナミのランドマークでもある、なんばマルイ正面のえびたん像(戎橋筋商店街のマスコットキャラクター)前からランチツアーは始まります。戎橋筋商店街の各店舗が動き出す午前10時過ぎ、参加者の皆さんがぞくぞくと集まってきました。
参加者の皆さんにはガイドの案内が道中でも聞き取れるよう、受信機とイヤフォンが配布されました。今年はコロナウイルス感染症対策の一環としてソーシャルディスタンスを保ちながらのツアーとなりますので、このツアーでは必須アイテムです。
参加者の皆さんが全員集まったところで、いよいよランチツアーがスタート!
話題のウラなんば界隈
ビルが立ち並ぶなんば駅前からひとつ路地に入ると街並みの景色が一転、ミナミのディープスポットとして注目されている通称「裏なんば」の世界が広がってきます。
このエリアには小規模な飲食店がひしめきあっており、気軽に入れる立ち飲みから大阪名物の串カツやお好み焼き、歴史ある老舗やオープンしたばかりのオシャレな店舗まで、お店選びに困ってしまうほど飲食店のジャンルは豊富です。
ガイドの中ではオススメ店舗の紹介などもあり、ネットでは伝わらないお店の雰囲気を現地で楽しむことができました。
道具屋筋商店街
裏なんばを探索している道中、多くの人でにぎわいを見せる「道具屋筋商店街」を通ります。業務用の調理器具や道具など、飲食店で必要なモノを取り揃えた専門店が軒を連ねており、飲食店を経営する方にとっては御用達の商店街です。
大きなたこ焼き機や料理人が愛用する包丁などプロ向けの調理機器から、店頭で見かけるのれんや提灯、食品サンプルまで揃っており、身近だけど見ているだけでも楽しくなる商店街です。
道具屋筋商店街を横断した先の路地では、地元で愛されるオススメの食堂や海鮮居酒屋のご紹介しました。
千日前
裏なんばから千日前方面に向かうと、多くのお笑い芸人さん達がこよなく愛するメニュー”肉吸い”を提供している有名店「千とせ」が見えてきます。
なんばグランド花月(NGK)の裏側、吉本興業の本社前を通ります。劇場の出番がある芸人さんが出入りする光景でも有名なので、テレビで見たことある風景と感じる方も多いのではないでしょうか。
直進した交差点の先には、関西屈指のディープスポットとして有名な「味園ビル」が見えます。
開業当時はキャバレーやダンスホール、スナックなどで連日にぎわいをみせた味園ビルでしたが、現在では個性的なバーや飲食店が多く入り、昭和サブカルチャーの面影を残しつつ新しいコンセプトのお店が集まるビルとして人気を集めています。
ツアーはさらに先へ進み、大きな道路の千日前通りへと向かいます。
千日前通りの横断歩道をわたった先にある、相合橋筋(あいあうばしすじ)商店街の名店をご紹介したのち、左折して西へと向かいます。
法善寺横丁
路地をさらに進むと、石畳の趣のある路地に隠れ家的なお店が軒を連ねており、道なりの先には苔に覆われた仏像で有名な水掛不動に到着します。
この界隈は「法善寺横丁」と呼ばれており、歴史ある町並みですが2002年に発生した火災により多くの店舗が焼失しました。
現在の街並みに戻るまでの復興・再建までの道のりや、知らないと出会えないお店の情報など、ガイドの解説ならではの情報を聞くことができるのもこのランチツアーならではです。
道頓堀
SNS映えする法善寺横丁の路地を抜けると、観光地として有名な道頓堀界隈に到着します。
道頓堀川にかかる戎橋やグリコの看板はミナミのシンボルであり観光地としても有名ですが、このツアーでは歴史ある老舗に注目します。昭和21年創業の老舗「道頓堀今井」や、1923年(大正12年)に洋式劇場として建設された「大阪松竹座」について解説、地元目線での道頓堀の楽しみ方をご紹介しました。
ランチ会場に到着
ツアーの最後は道頓堀を代表する名店、黒毛和牛専門店の「はり重 道頓堀本店」に到着です。はり重の藤本社長とお店の前で待ち合わせ、ここでツアーガイドを交代して店舗周辺の御堂筋や道頓堀の歴史を交えながらお店の歴史などを紹介していただきました。
はり重の厨房を実際に見学できるサプライズは、ランチツアーならではの貴重な体験となりました。
そしてみなさんお待ちかね!今回のランチ会場は黒毛和牛を中心とした洋食を提供する「はり重グリル」に入店です。
入口から突き当りの貸切スペースへ参加者をご案内したあと、藤本社長から直々に料理の説明をしていただき、ランチツアー限定の特別メニューを堪能する至福の時間となりました。
まとめ
この体験博ランチツアーでは、実際になんばの街を巡ることで路地裏の魅力を肌で感じることができるので、ネット検索では伝わらない魅力や雰囲気を味わえます。
参加費がたったの1000円にもかかわらず、洋食の老舗はり重グリルのランチも味わうことができるので、とてもお得に楽しめるツアーです!次回の体験博で開催された際は、みなさんも是非ご応募ください。
関西を拠点に取材ライターとして活動中。
イベント取材やお店の魅力を紹介したり、コラム記事を書いたり。
足で稼いだ大阪ミナミのお役立ち情報を発信します!