【おすすめ観光スポット】なにわ情緒とグルメを楽しむなら法善寺横丁へ

大阪の人気観光スポットとして、多くの人でにぎわう道頓堀や戎橋筋から一歩中に入ると、繁華街の喧騒が嘘のように静かで落ち着いた、なにわ情緒漂う法善寺があります。
法善寺の境内は、苔に覆われたお不動さんやお香の匂い、石畳の路地に飲食店が軒を連ね、独特の雰囲気を醸し出しています。

この記事では、法善寺にまつわる歴史やエピソード、大阪の人々に愛されてきた食のまち法善寺横丁のおすすめグルメなどご紹介します。
お急ぎの方は見出しから各リンクに飛べますので、ご利用ください。

目次

法善寺と水掛け不動尊

法善寺は浄土宗の寺院で、江戸時代初期の1637年からミナミの地にあります。
大阪の「ミナミ」ってどこにあるの?素朴な疑問を徹底解説!

もとは境内に六堂伽藍(ろくどうがらん)とよばれる建物がありましたが太平洋戦争で焼失してしまい、不動明王と金毘羅大神、お初大神だけが残りました。

不動明王は念ずることで、ご利益を与えてくださり、どんな願いごとでも手助けをしてくださると信じられています。
人々はお不動さんにまず水を掛け、手を合わせて願いごとをします。

お不動さんは、長い年月をかけて苔むし、いつしか水掛け不動尊とよばれるようになりました。
夕方頃には周辺にお店を持つ、水商売の無事を祈る商人の姿も目にするなど、長年地元の人々の心のよりどころになっていることがわかります。

また、芸能文化の著名人たちに愛された法善寺の境内には昭和の初期にかけて2つの寄席(紅梅亭と金沢亭)がありました。
この2つは、朝ドラ「わろてんか」のモデルとなった吉本興業の創始者、吉本泰三・せい夫妻が買収し南地花月とよばれました。

水掛け不動尊へのお参り方法

寺務所でお香を買って、ぜひ水を掛けてみましょう。
足元に水を汲み足すバケツが置いています。
空になっていたら、すぐそばの井戸で汲み足しましょう。気づいた者が行うのがここでの習わしです。

食のまち・法善寺横丁のおすすめグルメ

法善寺横丁は、大阪の人々に愛されたグルメ街でもあります。

境内には参道と路地の2つの通りがあり、その両側に並んだ露店が飲食店街として定着して、法善寺横丁(昔は横町と書いたそうです)とよばれるようになりました。
カウンターの割烹店や小料理屋、バー、B級グルメなど40あまりの店が軒を並べています。

カウンターやテーブル席の小さなお店が多いですが、ここで自分の店を持ちたいと、力のある料理人が集まり、中にはミシュランガイドに掲載されるお店もあります。
かといって決して敷居は高くなく、お店どうしも仲が良く、年に一回横丁をあげてお祭りを行うような人情たっぷりのまちです。

リーズナブルなかつ丼屋さんから本格的な割烹までお値段も業種も幅広く、若い方から年輩の方まで自分に合ったお店が必ず見つかりますので、思い切って暖簾をくぐってみることをおすすめします。

喝鈍

カウンターだけのお店で、中では2代目店主が黙々と豚カツを揚げています。

親子鍋と丼茶碗に分かれて出てきます。食べ方は自由。
まったりとした出汁と独自にブレンドした食感豊かなごはん、ジャズが流れる店内で1杯650円のカツ丼を堪能ください。

正弁丹吾亭

戦前からある、法善寺横丁で1番古い小料理店です。
1階はテーブル席とカウンター、2階は2名からのグループで食事ができる個室。
なす、コンニャク、お豆腐などに赤味噌がかかったおでんが絶品です。

えび家

法善寺横丁の老舗、伊勢海老料理専門店。
伊勢海老料理で老舗…と聞くと、なかなか敷居が高いと感じる方がほとんどかもしれませんが、意外とランチは手の届くお値段なので、まずランチ攻略をおすすめします。
天然えびのフライや自家製クリームコロッケがのった洋食御膳(1,944円)は、少し贅沢したい日のお昼にピッタリです。

夫婦善哉

創業は明治16年。
文楽の太夫、竹本琴太夫こと木文字重兵衛(きもんじじゅうべえ)という人が始めた善哉屋です。
おぜんざいを注文すると1人前で2つのお椀が出てきます。
これは、1人前を2つのお椀にわけて出した方がたくさん入っているように見えるからなのだそうですが、当時「なぜわけて出しているのか?」を注文したお客さんが尋ねたところ、重兵衛の妻は「おおきに。めおと(=夫婦)でんね」と答えたそうです。
これが評判を呼び、夫婦善哉という名前になりました。

夫婦善哉を一躍有名にしたのは、大阪の文豪、織田作之助の小説「夫婦善哉」
映画化もされ、最初の作品は森重久弥さんと淡島千景さんが、その後、NHKドラマでは森山未来さんと尾野真千子さんが主演を演じました。

ちなみに夫婦善哉は縁起物とされ、1人前で2椀なので、わけて食べると縁起が悪いとされています。
※特にカップルは要注意です!

必ずお1人で食べることをおすすめします。

串カツWasabi

ミシュランにも掲載されている有名串カツ店。
女性店主が厳選した山海の食材や、季節の食材を使用した串カツは、サクッとした軽い食感と素材のうまみがたまりません。
お店の2階はシャンパンバーになっており、待ち合わせや食事の前の1杯…にぴったりです。

法善寺横丁の裏話

横丁入口には山門とよばれる門があります。
そこに掲げられた看板は、西側が喜劇役者の故・藤山寛美さん、東側は落語家の故・3代目桂春団治さんによるものです。

看板を藤山寛美さんが書いた「法善寺横丁」の「善」の字をよく見てみると、一画抜けています。
なぜ抜けているのか?こちらは書き間違えなどではなく、藤山寛美さんが「私は一本抜けた人間やから」と言ったというエピソードが残っています。
そんなエピソードも知っていると面白いですよね。

大正ロマンを感じる浮世小路

法善寺横丁から道頓堀へと抜ける浮世小路は、在りし日の法善寺界隈の姿を楽しめる観光路地です。

道幅は狭く通りにくいですが、大正ロマン、昭和レトロの雰囲気を楽しめるおすすめスポットです。
非日常的な空間をお楽しみください。

まとめ

繁華街の中心にあるとは思えない、静かで情緒あふれる法善寺と法善寺横丁をご紹介しました。
どちらも観光や、関西の方であればしっとりとした大人なデートにぴったりのスポットです。
お参りの後は、大阪でも屈指のグルメ激戦区で舌鼓を打っていただきたいおすすめスポットです。
ぜひ、行ってみてくださいね。

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