宝恵かご(ほえかご)行列とは、商売繁盛を願う今宮戎(いまみやえびす)神社の十日戎にあわせて行われる、大阪ミナミに新春を告げる一大行事です。

2021年度の宝恵かご行列は、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため中止になりました。
2022年には開催できることを願いつつ、感染拡大防止のため政府や地方自治体のよびかけにご協力ください。

また、今宮戎神社では、十日戎期間中の混雑を避けるため、分散参拝の協力をよびかけています。
※2021年1月7日時点:大阪府の緊急事態宣言要請の報を受け、参拝はお控えいただき、祈祷・福笹授与に関して郵送への移行をお願いしています。
詳細は今宮戎神社公式ホームページをご覧ください。

2021年の宝恵かごは残念ながら中止となりましたが、この記事では、過去の記録をもとに大阪ミナミエリアの歳時記として宝恵かご行列を解説しています。

宝恵かご行列とは?

宝恵かご行列とは、大阪ミナミに新春を告げる一大伝統行事です。
例年1月9日(宵えびす)、10日(本えびす)、11日(残り福)の3日間で100万人以上の参拝者が訪れる、商売繁盛を願う今宮戎神社の十日戎にあわせて行われます。

宝恵かご行列

過去の様子

宝恵かご行列

過去の様子

今から200年以上前の元禄期(1688年~1703年)に大阪ミナミの芸妓さんが船場の旦那衆の代わりに、紅白のおめでたい布やさまざまな縁起物で飾り立てられたかごに乗り、今宮戎神社に参詣したことに始まります。

かごの周囲を「間(別名:太鼓持ち、男芸者)」と呼ばれる人々が取り囲んで行列をつくり「ホエカゴ、ホエカゴ」のかけ声をかけながら、巡行したそうです。
最盛期の明治・大正・昭和の戦前には、約100挺ものかごが華やかさを競いました。

その伝統は今日にも引き継がれ、地元の商店街や企業などが同じように飾り立てたかごを仕立て、また、歌舞伎俳優や文楽人形、芸妓衆、落語家や漫才師、スポーツ選手など各界のスターが宝恵かご行列に参列しています。

その総勢は約500人と、全国的にも有名な奉納行事となっています。

今宮戎神社について

南海難波駅から一駅のところにある、今宮戎神社は「えべっさん」の愛称で親しまれている天照皇大神・事代主命(ことしろぬしのみこと)・外三神をお祀りしています。

今宮戎神社

聖徳太子が西暦600年に四天王寺を建立する際に、その西方を鎮護としてお祀りされたのが始めと伝えられています。

左脇に鯛を右手に釣竿をもつ戎(えびす)さまは、漁業の守り神で、福徳を授ける神、商業の繁栄を祈念する神としても厚く信仰されるようになりました。

いつ開催されるの?

宝恵かご行列の開催は、例年1月10日(本えびす)の日となっています。
※2021年度は新型コロナウイルス感染症拡大防止のため中止

宝恵かご行列に乗る有名人

かごに乗る有名人は毎年異なり、誰が乗るのかわくわくするのも宝恵かご行列の楽しみのひとつです。
毎年12月中旬から下旬ごろに発表されます。

過去には、歌舞伎俳優の中村鴈治郎さん、上方舞山村流の山村友五郎さんといった芸能文化のスターや、NHK連続テレビ小説に出演されている俳優さん、OSK日本歌劇団トップスターの桐生麻耶さん、福娘代表、戎橋筋商店街のミズえびすばしや心斎橋筋商店街のトップレディをはじめ地元の商店街や団体の代表などミナミにゆかりのあるトップスターがそろっています。

では、気になる宝恵かご行列を見るにはどうしたらいいのか?次でご紹介します。

宝恵かご行列が通るルート

 
宝恵かご行列の出発式は朝9時50分頃、道頓堀川の遊歩道(とんぼりリバーウォーク)で行われます。
出発式の後、10時に宗右衛門町(そうえもんちょう)の太左衛門橋(たざえもんばし)北詰の元南地大和屋前から行列がスタートします。

宝恵かご行列

昨年の様子

出発前には、慣習により芸妓をのせた宝恵かごを駕籠上げします。

このあと、宗右衛門町から堺筋をまわって道頓堀へ進み、グリコの看板で有名な戎橋(えびすばし)上に設置された戎舞台へ向かいます。

戎舞台とは?

戎橋筋(えびすばしすじ)や戎橋(えびすばし)は、その名の通り、江戸時代から十日戎の参道として発展してきた歴史があり、戎橋の橋詰に舞台が建てられ奉納が行われたといわれています。

戎舞台

そんな今宮戎神社と戎橋の深いつながりにちなんで、2013年、道頓堀川開削400年を記念して、戎橋の南詰に舞台が仮設される古例を復活させました。例年1月8日夕方に行われる舞台開きのイベントの他、1月9日・1月10日・1月11日の3日間、日本舞踊・山村流上方舞やOSK日本歌劇団、よしもとをはじめ、多彩な芸能が奉納されます。

 

10時30分過ぎになると、かごが戎舞台に到着します。
ここで文楽、歌舞伎俳優、芸能人などが挨拶をし、大阪締めで出立を祝います。

大阪締めとは?

お祝いの席などで一本締めや三本締めをする機会があるかと思いますが、大阪には、大阪ならではの「大阪締め」という手締めがあります。

「打ちまーしょ」のかけ声とともにパンパンと2回手を打った後に「もうひとつせー」で2回、「祝(いお)うて三度」でパパンパンと手を打ちます。
三本締めと違って、最後だけ3回打つのが初めての人には難しいポイントです。

 

11時頃になると戎舞台から宝恵かごが出発します。
行列本体に様々なかごが合流するので、比較的ゆっくりと進みますので、人は多いですが沿道から撮影ができます。

特に戎橋の上は、各商店街の代表であるミスたちが乗り込むので、毎年人気の撮影スポットです。
戎橋の南側、戎橋筋商店街内のアーケードを進み、千日前通りを渡ります。

宝恵かご行列

大阪グルメを代表する「551蓬莱」の本店の前を左折し、難波センター街へ入っていき、なんばグランド花月を経て、なんば南海通りを南海難波駅の方面に向かいます。

髙島屋大阪店の前を左折し、なんさん通りを南へ進んでいきます。

今宮戎神社の境内に近づいたらかごをおりて徒歩で向かいます。

宝恵かご行列 かご上げ

人をかきわけながら今宮戎神社の境内に入り、本殿の前で芸妓の宝恵かごをかご上げし、参詣します。

帰路は、屋台でにぎわうお帰り道を北へと進みます。

なんばCITYのなかを通って、髙島屋前の横断歩道を渡り、なんばマルイ、戎橋筋商店街内を北へ進むと、戎橋に到着します。
この時点でおよそ午後1時30分頃。戎橋を出発してから、約3時間の巡行です。

昼の部はこれで終了ですが、宝恵かご行列には地元大阪の人にもあまり知られていない「夜の部」があります。
次にこちらをご紹介します。

特別イベント「夜の宝恵かご行列」

ご紹介した「昼の宝恵かご行列」とは別に、例年、地元の4つの商店街(戎橋筋商店街、心斎橋筋商店街、宗右衛門町商店街、道頓堀商店会)が協力して、夜の宝恵かご行列を開催しています。
今宮戎神社へお参りした際にいただいた「福を街に配って回る」という役割を持っており、各商店街のかごに付けられた提灯に明かりを灯して練り歩く光景は、昼とは違った風情を楽しめます。

宝恵かご行列 夜の部

夜の部の出発は18時50分頃。
約1時間かけてホテルイビススタイルズ大阪から道頓堀~宗右衛門町を巡行します。

まとめ

大阪ミナミエリアの伝統ある新春行事「宝恵かご行列」をご紹介しました。
2021年度の宝恵かご行列は残念ながら中止になっていまいましたが、2022年度は開催できるよう願いつつ、マスクの着用、手洗い、3密の回避など新型コロナウイルス感染症拡大防止策に努めましょう。

動画でも宝恵かご行列をご紹介しています。現場の雰囲気がよくわかりますので、こちらもぜひご覧ください。